実りを問うな

育児、本、漫画、絵の日々備忘録

まだまとまらない

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ここのところ、父のことやら

全然違う本やらなんやらかんやら読んでは考え言葉を紡ごうとしてはやめて…

のくりかえし。

 


父と娘の物語や神話なんかを調べてみたり

映画になってるものや書物になっているものを取り寄せたりしている。

ざっとインターネットでググったら

(きちんと調べてはいない)

「父と娘」を取り上げた論文を2つくらいみつけて、セミナーのレジュメも1つみつけた。

少なくはあるけど、ある。

人文学領域における「父と娘」の研究はまだまだこれから発展していくのかもしれない。

こんなに少ないのは

私のリサーチ能力が悪いのかも…?

インターネットがあってもこのZAMA

 


人類学では、「交換」が大きな意味をもっているらしい。

娘は財のように交換されてきた。

人というより、モノのように扱われてきた過去がある。

だから父と娘との間に物語はすくないのかな。

もしも生殖に男性が必要だと解明されず

女性器信仰のまま、男性器信仰も生まれなかったら

SNSで、男性器の名称をいうような人のもいなかったのかもしれない。

みんなどんな気持ちでいってるんだろ?っていつも思う。

男性を馬鹿にしているのか、崇拝しているのか。

それとも女性を馬鹿にしているのか。

よくわからないな。

ただなんで自分はそれをみてあまりいい気持ちになれないのか

楽しく思えないのか

育った環境や、経験が関係してるんだろうな。

正直シモネタもあまり得意ではない。

これもよく考えてみないとなぁ…

 

 

私の父は、ホモソーシャルな世界に馴染めないのに無理をして

こじらせてしまったようなじいさんだったと思っていて

そういうところを描ければと思っている。

恥ずかしい話だけど、ミリオタで、軍事雑誌「丸」を買い、

なぜかヒトラーにシンパシーを感じていて『我が闘争』はもちろん

関連書籍もかなりあった。

全体主義のじじい。

 


何をそんなにヒトラーに惹かれるものがあったのか…

 

父親からの虐待と母からの溺愛。

挫折に次ぐ挫折の先に開花した演説の才能。

人々の怒りに火をつけ燃え上がらせる才能。

ヒトラーについて、昔、少し本を読んだ程度だけど、

調べてもいいのかもしれない。

気は進まないけれど。

 


父が死ぬ1ヶ月前

長男と、生後8ヶ月の次男を見せに実家に帰った。

父は自宅養生中で、医師と看護師が定期的に来てくれていた。

 


結婚当初は「共働きしないとやってられないような男に嫁いだ哀れな娘」

のようなことを言われてその度に喧嘩をしていたけれど


ふとその日、

「お前、偉かったんだな」と父が言った。

ぼんやりと次男を抱く私に言った。

「仕事もして育児もして…本当に偉いな」と。

「やっと私のすごさがわかったの?」

というと

「うん。そんな女の子、まわりにいなかった、すごいな」と父。

「お母さんも双子産んだ3ヶ月後には、5時からパン屋で働いてたよ」

というと

「ああ、そうだ。お母さんもすごいな」

と力無く笑った。

 

「共働きしないとやってられないような男に嫁いだ哀れな娘」は母も一緒で、

父が、自分に課していた何かを守れない自分に

ずっと腹を立てていたとしたら…

「完璧な夫、完璧な父、成功者である男性」

そんな幻想に囚われていたとしたら…

それはどこからきたのか、

目星はついている。

 

別に生きてるだけですごいと思うんだけど

自分に何かを課して、そうじゃなきゃ男じゃないだの、人間じゃないだの、生きている意味がないだの、周りに言ったり自分で苦しんでいる人が結構いるし、父もそうだったんだろう。

 

まだどんな人物のどんな話にまとめるかきめれていない。

ただ祝祭みたいな感じで終わりたい。

ちゃんと描けるかなぁ。

でもこうやって調べたり、父のことを思いだし、わかろうとすることで、かなり目的が達成されつつある感じがする。

生きてるうちに、父の心をときほぐせればよかったのかとも思うが、病気で弱る前はアル中バリバリでたくさん暴力もふるわれたし、暴言も数多。まぁ死なないと向き合えないジジイではあったので仕方ない。(昼間はわりとちゃんとした会社のある程度の地位のジジイだった。人間わからない)

ただまぁ、もう、強い憎しみはない。

彼は私の父だけど、他の人間で、違うロジックで生きていてそれなりに苦悩していたことはわかるから。

 

冒頭の写真の本は

梯久美子さんの『この父ありて娘たちの歳月』


渡辺和子、齋藤史、石牟礼道子石垣りん萩原葉子茨木のり子島尾ミホ田辺聖子辺見じゅん

9人の著名な女性作家とその父親たちとの関係を紐解いた本。まだ序盤だけど、本当すごく良い本だと思う。

 

10月に漫画を完成させるとして、3月までは資料読み、5月くらいまでネーム、6〜9月の4ヶ月かけて下書きとか絵を描く時間にあてる。

ちゃんとスケジュールを立てて、計画的に進めないと混乱しちゃう。

 

まだまだ何もできてない。

ゆっくりいきます。